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辛旨トーク

ネット時代の飲食業と関連するネット事業者の心構えとは

インターネットは飲食業の世界でも劇的な変化をもたらしています。第一次産業革命は動力の開発。第二次産業革命はモータリゼーション。第三次産業革命はインターネット。とも呼ばれる程です。モータリゼーションの副産物として生まれたのがミシェランガイドブックです。そして楽天やアマゾンのネット通販でも加工済食品や食材料が売られています。ネットデリバリーではスターフェステイバルや出前館が検索サイトとして重宝がられています。レストラン予約サイトでは食べログ、ホットペッパー、一休、グルナビがそれぞれの個性を発揮しています。しかし私どもレストラン経営をする者もインターネットを使って飲食業のプロモーションをする者も著しく勉強不足だと考えています。まずレストランを経営する側は本来の料理の品質やサービスの質の追及という基本姿勢が疎かになって企画や宣伝ばっかりすることに狂奔してしまっています。足元を固めないでインターネットの効能に悪乗りして・させられています。一方、インターネットを使って飲食店のプロモーションを行っている会社のかなりの人が販促のプランや売り上げ増の方法論ばかりを振りかざして、驚くほど料理に対する知識やサービス業に対する常識を持たず、勉強もしていません。飲食店もプロモーション会社も、どちらのサイドもインターネットという切れ味鋭い村正の妖刀の魔力に振り回されて本質を見失っている気配です。一方、行政もインターネットの普及に法整備がついていっていません。飲食業であれば保健所の立ち入り検査を受けて衛生管理はそれなりに厳しくチェックされていますが、ネット通販で加工済み食品を販売する場合、所謂・総菜加工業の許可書で良く、例えばネット上で素晴らしいレストランの写真を掲載していても実際は薄汚れたマンションの一室で調理をしている場合もあります。(原理は路上でテントを張って安売りしている弁当屋さんと変わりません)ですから安価で売れる訳ですが、無責任で事故の危険と背中合わせです。所謂グレーゾーンビジネスです。(僕が弁当製造を行い、プロモーションや販売を行って下さっている会社は衛生管理にも厳しく対応して頂いていますので安心ですが)。今後、ますますインターネットが普及していく場合・飲食店もプローモーシヨン会社も行政も本物でなければ生き残れません。 目先の売り上げも生き残るためには必要ですが、もっともっと謙虚に勉強して本質を磨き上げなければなりません。

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