.よくお客様から、『クワンチャイのタイ料理は今まで食べたタイ料理より美味しい』とお褒めの言葉を戴きます。このお褒めの言葉は、我々にとって喜びであるとともに、既存の従来からのタイ料理店が置かれている問題点を浮き彫りにしたご意見でもあると考えています。現在日本にある2000店舗のほとんどのタイ料理店のコックさんはタイ人が占めています。しかしこれからは、日本人だけでタイ料理店を運営する事も増えてくると考えています。昔ほどタイ人雇用の方が人件費が数段やすくなるというコスト面のメリットがタイの物価上昇に連れて無くなってきている今では、そのほうが理にかなっているとも言えます。丁度フランス料理やイタリア料理の草創期にはフランス人やイタリア人が現地の味を再現すべく腕を振るっていたものですが、今では殆どのフランス料理店やイタリア料理店は現地や日本にある同種のレストランで修業した日本人がシェフとして腕を振るっています。クワンチャイでも全ての店舗ではタイ人コックが腕を振るっていますが、日本人コックやスタッフとのコラボレーションで日本人の繊細な味覚や日本の上質な素材を生かしたタイ料理を提供しています。僕は元々、イタリア料理店や洋食店、フランス料理店を経営していましたし、クワンチャイを始めてからはタイのマンダリンオリエンタルホテルでの調理実習を経験しています。その他のスタッフも辻調理師学校出身、イタリア料理店のシェフ出身、コルドンブルー調理学校出身者とか様々な経験者が居ります。 先ずタイ料理の特徴は様々なタイ独特のハーブや天然調味料を使うことにあり、この多様なフレーバーと旨味に関する感覚は我々日本人調理経験者では太刀打ちできない部分があります。一方、日本人シェフの特徴は①衛生管理意識がタイ人より数段進んでいる。②日本ならではの高級食材が豊富に手に入り素材の旨さを生かす料理が提供できる。③科学的調理法を多用する能力が勝っている。等の点が挙げられます。ですからタイ人に全ての調理を任せきりにしないで日本の特徴を加味すれば、タイ人が作るタイ料理より数段美味しいタイ料理を提供できる訳です。 次回から具体的に述べていきます。
その他の辛旨トーク
- 2023年4月21日MAKUAKE にてクワンチャイのミールキットをクラウドファンデイングで販売開始
- 2023年4月8日タイ料理を科学し簡略化する
- 2023年3月3日タイ料理調理システムのマンダリンオリエンタルホテル方式への改革
- 2022年11月26日フランチャイズシステムいよいよ始動
- 2022年11月9日ビュッフェ料理店を閉店しました
- 2022年9月30日ビュッフェ料理の限界と挑戦
- 2022年9月4日タイ料理の辛さにはHOTとSPICYの2つの意味がある
- 2022年8月16日クワンチャイは全店タイセレクト
- 2022年8月15日クワンチャイのマンゴラッシー
- 2022年8月10日僕が学んだタイ マンダリンオリエンタルホテル調理学校