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辛旨トーク

藤井4段に見る天才の育くみかた

弱冠14歳の将棋の藤井4段が前人未踏のデビュー以来29連勝を成し遂げた。絶妙のタイミングで発せられる『神の手』と呼ばれる天才のみ思いつく秀逸な指し手が藤井4段の強さの原点だ。このままマスコミや庶民の気まぐれな野次馬にスポイルされないで大きく育ってほしい。出来れば今からマネージメント会社を付けて公私ともにガードを厳重にしてもらいたい。思い出せばイチローがオリックスでデビューした時、今までの野球の価値観を変える振り子打法という変則フォームの安打製造機としての資質に国民が熱狂したものだ。しかしマスコミの執拗な取材攻勢に嫌気がさしたイチローは徐々に心を閉ざして行って、結局メジャーリーグに移籍してしまった。狭い島国でマスコミが跋扈する事ほど左様に日本では中々、型破りの天才がおおらかに育ちにくい。小学校、中学校と義務教育でがんじがらめ。そのあと偏差値で学校まで選ぶ範囲が限定される。最近でこそスポーツの英才教育が日本で取り入れられてきたが、花開いてきた天才選手は羽生・サニブラウン等、全て海外でトレーニングを積んでいる選手ばかりだ。日本の教育制度は秀才と落ちこぼれ防止には優れたシステムなのだろうが天衣無縫で自由な発想が出来る天才には全く不向きな制度だ。そもそも天才は生まれた時から他の凡才と明らかに異なっている。 悔しいけれど神の差配か、宝石として生まれる人は精々100万人に一人とかの確率で限られている。我々石ころや秀才は天才の足を引っ張ってはならない。些細な金や女性がらみのスキャンダルで天才を抹殺してはならない。天才を畏敬の念で敬い、つまらないジェラシー等は持たない事だ。基本的に天才・超人は一般人とは異なる人種なのだから・・・・・。マスコミや庶民は天才を温かく見守りプライバシーまで足を踏み入れてはならない。さて秀才は石を磨いて光り輝く宝石の様な石になるが残念ながら宝石ではない。日本の誇る官僚制度は秀才によって運営維持されている。しかし秀才は奇想天外なアイデアや思い切った改革が出来ない。秀才ばかりが戦術を練って失敗した典型的な例が太平洋戦争だ。秀才を使いこなす天才政治家が日本には必要だ。日本の優秀な官僚 秀才を奇想天外なインスピレーションを持つ天才が使いこなしてこそ有能な官僚の能力が発揮される。天才 所謂 超人を日本ではもっと優遇しなければならない。天才は欧米のように学校でも飛び級を実施して小学校3年生程度でも中学校に編入させるべきだ。14歳で大学生が居ても良いし、20歳未満で博士が居ても良い。日本ではスポーツや将棋や芸能文化ならまだ天才が生かされる余地がある。しかし政治やビジネスの世界では天才は中々日本では日の目を見れない。ビジネスの世界では松下幸之助・小林一三・本田宗一郎・孫正義・稲盛和夫・石橋信夫・柳井正・江副浩正と10名程しか名前が浮かばない。政治の世界では残念ながら田中角栄以来、天才と呼ばれる政治家が出現していない。生まれようとしてもマスコミが些細なスキャンダルやアメリカの意向を忖度する検察によって、こぞって足を引っ張り葬り去ってしまう。今の日本の閉塞状況を打破するには天才政治家が生まれて既得権益と旧態依然とした社会システムを破壊して、もう一度、日本を成長軌道に乗せて頂かなければならない。『昔天才,今唯の人』として殆どの天才は、既成概念と石ころ庶民の嫌がらせと無能故の無理解の押しつけの為にその能力を発揮できず消耗して平凡な失意のまま自分の能力を空費して人生を送ってしまう。 秀才や組織に都合がいいロボット人間ばかり輩出していては日本は世界で取り残される。 政治・経済・学術・文化・スポーツとあらゆるジャンルで藤井4段の様な天才を温かく育て、結果として日本のマンパワーを活性化し創造的破壊をする事こそ日本の成長の基本となる事は疑いの余地が無いのだが。

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