English | 简体中文 | 繁體中文 | 한국어
Toggle

辛旨トーク

銃社会アメリカの病巣について

ラスベガスでの銃狙撃事件で58名もの命が奪われた。銃保有禁止の日本から見ると想像できない惨事である。20年以上アメリカを拠点にして生活していた僕なりの経験と私感を述べようと思う。先ずアメリカの人口3億人と同数以上の3億丁~4億丁の銃が保有されているアメリカにおいては銃規制を今から行うことは物理的に不可能である。何故なら政府が銃規制を行い仮に2億丁の銃が没収されても1億丁以上の銃が所謂ガンマニアの手に残ることになり自衛の銃を持てない善良な市民の身が一層危険にさらされる事となる。ありうるとすれば犯罪歴や精神障害のある人間の銃保持禁止の徹底しかないだろう。しかし今回の銃狙撃事件の容疑者は犯罪歴が無かったのだから余り大きな効力は望めない。さて僕のアメリカ時代の思い出を述べよう。友人だったアングロサクソンの弁護士Dとゴルフやボーリングをして僕がいつも勝っていた(Dが運動神経が鈍く気が弱かったから)のだが、ある日ホームパーテイでDの家に呼ばれて、彼の自慢の銃を見せられて腰を抜かした。気の弱いDは銃を収納している部屋を見せてくれたのだが、火炎放射器から機関銃から数十丁の銃を保持していた。暗に僕が彼の気の弱さと勝負弱さを嘲笑したら恐ろしい目に合わせると威嚇する事を示すように・・・。つまり気の弱いインテリの弁護士の屈折した狂気を垣間見せられたのである。それ以降Dとのプライベートなお付き合いは取り止めた。また僕が雇用していた社員が不正を働いたので解雇した事があるが、1カ月ほどはPOLICEに銃を持って身を守る方が良いと促された事もあった。この様に自衛の為に銃を持たざるを得ない国 アメリカの病巣は深く、弱者が自己防衛の為に銃で身を固めるという行動が行き過ぎることも又、日常化している。中村文則の小説『銃』ではいつの間にか拾った銃の怪しい魅力に引き込まれていく主人公が自死するまでの危険な精神状態を描写しているのであるが、この様な狂気を呼び起こす銃の危険性がアメリカには3億件潜んでいるという事になる。嗚呼 自由の国 権利の国 そして危険な国 アメリカの病巣は限りなく深い。

その他の辛旨トーク

Return Top