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辛旨トーク

タイ人コックVS日本人コック

IMG_20220812_184311日本に2000店舗あるタイ料理店の殆どはタイ人コックが調理を行ってきました。クワンチャイ創業の15年くらい前はタイバーツと日本円の価値の差が10倍程度あったと思います。丁度日本で20万円の月給を払ったらタイでは200万円の月給をもらった価値があったわけです。ですから、一獲千金を夢見て、それなりに優秀なタイ人コックさん達が日本に押しかけてきた訳です。これらのコックさんの努力とハングリーさが15年前に日本で400店舗しかなかったタイ料理店が現在は5倍に増えた大きな理由でしょう。しかし円安基調が続きタイバーツの価値とタイ国内のインフレが続いている現在ではタイバーツと日本円の価値の差は精々1.5倍程度になり、ハングリーなタイ人コックさん達は日本で働く意欲は既に失せているのではないでしょうか。現在日本で働いているタイ人コックは3つに区分されます。忠誠心のある地道なタイ人コック。日本では既に不可能ですが、一獲千金を夢見て、職を転々とする腰の据わらないタイ人コック。夢破れて勤労意欲が失せて自堕落な生活をするタイ人コック。勿論クワンチャイで働いているコックは勤勉で忠誠心があり、会社と共に苦楽を分かち合っています。日本でイタリア料理やフランス料理が広がり始めた時、やはりイタリア人、フランス人シェフ達が腕を振るっていましたし、お客様も彼らが働いている事が本場の料理の証だと思っていました。しかし今、イタリア料理店やフランス料理店でイタリア人やフランス人を見つける事すら困難で、日本人シェフ達が腕を振るっています。クワンチャイも優秀なタイ人コックは残し、タイ人から学んだタイ料理技法を十分使いこなせる日本人コックを主体に事業形態を再構築する時期だと感じています。タイ人コックの本場の味つくりを、衛生感覚と美意識に優れた日本人コック達が継承する事によって、日本でのタイ料理が更に発展すると確信しています。

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