クワンチャイを経営していると、お客様を含めて多くのタイ人女性が来られます。日本人と幸せな結婚をしている玉の輿型。コックさんの様な労働ビザを取得して懸命に働いている出稼ぎ型。最近緩和されたビザ基準によって来日された観光型。日本に留学して来たお嬢様型。離婚したがタイに帰らず日本で働くガンバリ型。偽装結婚してタイマッサージや水商売で働いている裏出稼ぎ型。様々な女性が来られます。総括すると働き方は違うけれど日本女性と比べると相対的に地味で真面目です。今でこそ貨幣価値が日本円対タイバーツで３～４倍ですが１０年前では１０倍位あったので、日本で稼ごうと考えても不思議ではありません。問題はやはり偽装結婚してでも日本で稼がざるを得ない、あるいは日本でも雇用せざる得ない社会状況にあります。　タイの首都バンコックでも家柄や学歴の無い一般女性は精々、月収３万円～４万円程度です。バンコックでは物価も高くシャワー付きのワンルームで家賃３万円位はしますから友人数人で共同利用となり、食費その他で毎月お金が残らず当然、田舎への仕送りなぞ出来ません。怪しげな水商売に足を踏み込む誘惑と戦う必要があるでしょう。一方日本では慢性的な人材不足です。タイマッサージ屋さんや僕たちの様なタイレストランでもアルバイト探しに四苦八苦です。ですからタイ人女性の稼ぎたいニーズと日本企業の人材不足のニーズが合致する訳です。だけどやはり偽装結婚は健全ではないと思います。この問題を解決するのは日本での労働ビザの緩和と社会保険システムの多様化ではないでしょうか？　マイナンバー制度導入によって年金受給を望まないタイ人にも社会保険や雇用保険の網をかけようと日本政府は考えているのでしょうが、数年、長くて１０年の出稼ぎのタイ人にも全て年金負担させるという考えは無理筋だと思います。