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辛旨トーク

有馬温泉

久しぶりに有馬温泉のリゾートマンションにタイから来られている長年の友人I氏と訪れた。一昨年は僕がそのマンションの理事長を務め、様々な合理化を行ってきたのだが、残念ながら僕の敷いてきた合理化、特にレストランの合理化計画は、オーナーの皆さんの意見を組み入れすぎて全く逆の方向に向かいつつある。ここ2年の間に梅田店、淀屋橋店、天六店とたて続けに出店したこともあり、マンションの煩雑な理事長職から離れてホッとしているのだが、こんな小田原評定の為に管理費用が値上げされるのだけは勘弁してもらいたい。僕の持ち前の合理主義と現実主義の気性からすると情けない限りである。さて有馬は今、外国人旅行客の大量流入で活気を取り戻しつつある。しかしながら、歴史と伝統ある名湯、有馬温泉がグチャグチャにされるのだけは避けていただきたい。いやグチャグチャになっても生き残れる道を選ぶことが出来る様になってきた経営不振だった大箱の旅館、ホテルはその生き方しか無いのだから仕方ない。本物志向の人はそんな温泉旅館には行かず、へんてこな旅行者や旅行代理店が見落としている本物の旅館に行けば良いだけのことである。有馬には100を超える旅館やホテルがあるが源泉を持っているのはそのうちのごく一部というのをご存じだろうか? ほとんどの旅館は源泉かけ流しどころか循環ろ過装置で買い受けた温泉をかなりの日数使いまわしている訳で、いわゆる温泉の効能なんぞ期待薄である。しかし有馬温泉という知名度でそんな温泉に入っても『元気になった』と思えるのは正にネームバリューなのだろう。

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