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辛旨トーク

美味しいレストランを見つける方法

飲食店に関って40年の僕にとって、外れの無いレストランを見つける事はなかなか難しいものです。特に料理としては三流でとっくに閉店している筈なのに、某ペイドパブにしこたまお金を払って宣伝をしまっくたり、マスコミに煽られてお客様が押しかけている店が全体の半分以上なのですから。流行っているから美味しいレストランだとは限らないので、真贋を見分ける事が難しい訳です。著名な料理人 北大路廬山人が馴染みにしていた修善寺の温泉旅館の女将に聞いたのですが、廬山人は出てきた料理に一切手をつけず取材に専念し、料理が冷めてから初めて箸を運んだそうです。料理がきちんと調理できているか、素材に偽りが無いかは冷めた無様な状況の料理になって初めて判ると述べていた様です。僕は廬山人では無く、より美味しい料理を食べたいのでわざわざ料理を冷ましてから食べる様な酔狂な事はしませんので、初めての店では店に足を踏み入れ、先ず清潔な厨房かを確認し、一品をオーダーしてから判断する様にしています。美味しいレストランの最大のポイントは 素材を生かしているかにかかっています。8割は素材で決まります。①素材が新鮮である事 ②加工しすぎず素材の良さを生かしているか? ③メニューブックに絶品、とか秘伝とか怪しい表現をしていないか? くらいでしょうか? レストランで一番がっかりするのは、高いお金を払って注文しているのに、いい素材を使っているにも関わらず、変に複雑な味付けをして素材の良さが生きていない店に出会った時です。たまにその様な悲惨なレストランでもマスコミが取り上げているから驚きです。雑誌でもテレビでも匂いやうま味は表現できず写真写りや、アドリブのきく料理人を珍重しているからでしょうか。ですから庶民は本物か偽物かの判別は食べログ等のブログに依存してしまい勝ちになりますが、これがまた曲者です。クワンチャイではブログの評価は基本的に気にしていません。個人的に言えば食べログで3点の店のほうが4点以上の店より美味しいケースのほうが多いかもしれません。ブログでの影響力のある人のさじ加減で点が上がったり、外ズラの良い調子の良いスタッフの居るレストランは点数が高い気がします。僕の様にこだわり過ぎたり、へんこ なお客様に迎合しない料理人のいるレストランは一般的に食べログの点数が低い事が多い様です。ですからいい加減なレストランとこだわり過ぎでヘンコなレストランとが評点が同じになるから、判別が難しいとも言えます。ですから先ず自分の感性と判断基準を信じて美味しいレストランを選ぶしか方法がありません。美味しいかどうかは自身の味覚センスで決まるのですから。

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