僕は昔、アメリカで伊丹空港程度の規模のロサンジェルス郊外のリバーサイド空港をほぼ独占して飛行機、ヘリ計20数機を擁して民間ではアメリカ西海岸で最大規模のパイロット養成学校”LOS ANGELS FRIGHT ACADEMY” を経営していた関係で世界中から飛行場の開設に関する相談を受けていました。特に成長著しい中国や発展途上国からは多数の国際空港開設に関わるコンサルテイングを受けていました。その経験から判った事は、日本の空港建設に関する予算が他国と比べて1桁多くお金を掛けてしまっているという正気の沙汰とは思えない無軌道ぶりでした。飛行場、特に国際空港はゲートウエイ(関所・玄関)として着機料を含めた利用料は国際価格でなければ通用しません。仮に747の着機料が韓国インチョン国際空港だと30万円、関西国際空港だと70万円、タイのスワナプーム国際空港が20万円だとしたら、経済的必然性が無ければ安い空港を利用するのが当然です。日本の空港は殆ど需要予測や収益性を無視した建設費用を掛けて、経営不振にあえいでいます。殆ど開店休業状態の700億円を投資した但馬空港、滑走路が寸足らずの1340億円かけた神戸空港、滑走路2本で1兆5000億円かけた沈下し続けている、オリックスとフランス空港運営会社に経営を丸投げした関西国際空港と不良資産のオンパレードです。因みに滑走路1本ながら国際空港として貨物便の利用の多い中国シンセン国際空港は200億円の投資です。インチョン国際空港は滑走路3本で当初予算が3000億円だったものの、韓国お決まりの賄賂攻勢で5000億円かかったと当時の責任者は逮捕投獄されました。翻って、日本の赤字垂れ流し空港の建設責任者や今も君臨している利益誘導を業とする自民党のドン達は誰一人として逮捕されていません。ライバル国の飛行場の5倍~50倍も費用を掛けて(これも最終的には国民の税金からです)(関空の様に繁盛していればまだ救いがありますが・・・)赤字の垂れ流しと資産の野晒しが平然と行われているのが日本の現状なのです。ですから1000兆円の借金の中身は価値の無いものも含めて精々100兆円程度の資産価値しか無いのではないでしょうか? この考えられない様な無駄遣いと同じ構図が小池都知事がメスを入れようとしている築地市場の豊洲移転とオリンピック施設建設その他もろもろの箱もの行政の実態なのです。何とかこの負の連鎖を止めなければなりません。太平洋戦争末期に、殆ど戦闘成果を上げることなく撃沈された戦艦ヤマトの建造に走った日本の海軍と同じ様な馬鹿げた発想は即刻中止すべきです。
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