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辛旨トーク

トランプ大統領の考えを読み解く

トランプ大統領が就任後、次々と大胆な政策実施を発表している。昨晩の『朝まで生テレビ』でも政治家や評論家達がコメントをしているが的外れが多い。先ずトランプは酒もタバコもやらない超現実主義者で常識家で交渉術に優れている。だからNAFTAやTPPなどの多国間交渉よりもアメリカとのFTA二国間交渉の方が有利だと考えている。例えば最強の選手Aと弱い選手Bとが1対1で格闘技を行えばA選手が勝利するに決まっている。わざわざ弱い選手Bにグループを作って勝負しようと働きかけるという様なお人好しではない。臆病なオバマ前大統領はアメリカがAなのにワザワザBCDEにグループを組む様に働きかけてAが絶対的に有利なポジションを取らない様に仕向けたとトランプは考えている。これからは日本もアメリカと相対でハードネゴに挑まなければならない。自動車を例にとろう。確かにMADE IN USAのトヨタ自動車はアメリカで販売されているTOYOTAの7割が販売されているが残りは日本産その他の国で製造されている。その台数は160万台位もあろうか。一方アメリカ産の車は日本では精々20万台程度しか販売されていない。つまりアンバランスさは8倍に達する。その理由は燃費や車の完成度が違うと日本の評論家達は言っている。確かにその部分も大きい。しかし視点を変えてみると日本とアメリカの車検制度や車税や安全基準がことごとく異なっており外国車特にアメリカ車が日本に参入しにくい非関税障壁が巧妙に作られている部分も否定できない。アメリカはこうした部分を突いてきて日本とアメリカでの競争環境を同一にする様に要求してくる可能性が高い。メキシコとの国境に壁を作る話も馬鹿げた話とは限らない。メキシコからの不法移民や麻薬の流入が止められないだけではない。アメリカの犯罪者がメキシコに逃亡する事態も多発している。このダラシナイ事態の解決方法が見つからないのであれば、万里の長城の様な壁だけではなく電子バリアを敷設する事も含めて、厳しい取り締まりを行うことで国家の規律を守ることが出来る。日本を例にとれば、労働ビザを持たない労働者を多数認めれば、弱い立場の雇用者をグレーゾーンの仕事に就かせることになり、最低賃金制度も崩壊するし犯罪も今より急激に増えるに違いない。日本は島国なのでアメリカの抱える不法移民の問題を身近に感じる事が出来ないが、日本の現状は海というお堀を持って居るが故に犯罪が少なく、グレーゾーンの雇用も相対的に少ない訳だ。長く続いた弱腰民主党政権とお坊ちゃまブツシュ政権の為に緩み切ったアメリカの秩序を回復するには、この程度の政策は必要悪だと多数のアメリカ国民は考えてトランプ新大統領の矢継ぎ早の政策決定に喝采を送っているのが現状だ。左派映画俳優や旧態依然としたメデイアの意見はごく少数意見だと捉えておかないとトランプ大統領の政策決定の方向を見誤ってしまう。

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