現場主義の僕は出来るだけクワンチャイ各店を巡回しホールに立ったり皿洗いをする様に努めています。昔、あるスタッフが『社長は馬鹿だから皿洗いばかりしている!?』と裏で悪口を言っているのを聞いたことがありますが、このスタッフこそ馬鹿だと僕は思います。皿洗いをすると残飯と残ドリンクの量で、『お客様が料理を満足して食べられたか』と『スタッフが過剰な料理を薦めた行き過ぎがあるか』が判り短時間でコックさんの状態とホールスタッフの勤務状況が判るからです。店の診断をするのに1時間も皿洗いをすれば大体の状況が判ります。いくらコックさんがカッコつけてもお客様の味覚が絶対です。調子のいい事を言ったりしても結果は正直で残酷です。マックの創設者レイクロックの著書『成功はゴミ箱の中に』からもゴミ箱あさりをして、ライバル店の状況や自分の店の状況を速やかに判断する事が彼のルーテイーンワークだったことが覗えます。この皿洗いを通じて、僕はコックさんやスタッフの配置転換を決定しています。勿論、常識である食洗器のメンテナンスを日常的に行っているかどうかも判り、店長の資質も判断できます。さて『僕が現場に入ると何故か売り上げが上がる』とスタッフが不思議がります。その理由は簡単です。①僕は提供する料理に少しばかりのコメントを付け加えるようにしています。そしてお客様から、店のお勧め料理をお伺いしたら、お客様の嗜好をそれとなく聞いて的確にお料理を提案しています。僕はクワンチャイの料理の開発責任者ですからクワンチャイの料理を全てわかっているんだから当たり前です。②各種ドリンクはお客様が期待されている以上の内容で提供する様に心がけています。ビールでもソフトドリンクでもワインでも。安物の居酒屋なんかがメジャーで入れるアルコールやフレーバーを計測してワザワザつまらない、味気ないドリンクを提供して興ざめにしてしまっているんだから、差別化が簡単でお客様はすごく喜んで頂けます。セコく量を抑えるより、美味しくてお代わりして頂くほうが売り上げもあがります。③店で楽しく時間を過ごして頂ける様にベストを尽くします。可能な限りで単なる飲食店ではなく思い出の残る時間にして頂ける様に工夫しています。決して目立たない様に黒子に徹して演出するのは当然です。④開店5分前、閉店5分後の原則(少し前のブログで書いていますのでご参照下さい)を守り、必ずお客様目線で接客する様に心がけています。特に開店準備で焦っている時や閉店時に消耗している時こそ満面の笑みで接客する様に自分を戒めています。⑤お客様が来店される事に感謝し、常に一期一会の気持ちで全力投球で接客する。感動してお店から代金を支払って帰ってい頂ける様に心している。世知辛い世の中でわざわざクワンチャイに足を運んでいただける幸せを感じれば、さりげなく全力で接客するのは当たり前だと考えているからです。 僕は、こんな些細な考えの積み重ねこそが息の長い飲食店繁栄の基本だと考えています。クワンチャイでは殆どの店長君がこの考えを順守してくれていると思いますが、僕の前では猫かぶりして、普段は手抜きで横柄なサービスしかしていない考え違いのスタッフが居たら教えてください。連絡の程よろしくお願いします。
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