いくら右肩上がりのエスニック料理の王様 タイ料理店を経営しているクワンチャイでも 出店方法を誤ると収益店舗を作り出すことが出来ずに苦戦・退店するはめになります。数々の失敗や成功の経験から、僕なりの収益店舗を作る秘訣をお知らせしましょう。①立地選択 『超一等地立地は避ける』 だれもが出店したがる超一等地では敷金・家賃とも出店希望者が多いために家主さんも超強気です。客単価も客回転率もさほど高くないタイ料理はこの様な高額な敷金・家賃を負担する事は出来ないので避けるべきです。しかし『檄ウマ』で『万人に受ける』とまではいかないタイ料理ですから 『お客様の目に触れやすい』『店に行きやすい』という場所に立地する事は最低限必要です。ですから『駅前』ではなく『駅そば』あるいは 『ビル中』ではなく『有名モール中』の出店が立地要件としては適合しています。②出店条件 『過剰投資は避ける』 利益率の左程高くない飲食業ですから 過度な出店投資は避けるべきです。仮に6000万円の投資をして6年の定期借家権の店舗を出店すると毎年、純益から金利を除いて1000万円の返済をする必要があります。1000万円の返済をするには毎年税引前で2000万円の利益を出さざるを得ず、身の丈に合わない売り上げ目標を設定することになり,スタッフの人数を抑え現場にしわ寄せをするか、食材原価率を抑えるという 本来健全な飲食店経営を行う上で絶対に手を付けてはいけない禁じ手に手を付けるという苦しい経営を強いられます。ですから『抑制した投資』にこだわるべきだと考えています。お客様は料理を食べに来られるのですからインテリアに凝った美術館の様な店よりも、タイ料理店としての『清潔で少しエキゾチックな異空間』を提供する様に心がけています。『掘り出し物の居ぬき店舗を見つける』過剰投資や設計ミスで経営不振に陥り志半ばで投げ出した店舗を最近よく見かけます。常識人はこの様な居ぬき退店店舗には手を出したがりませんがクワンチャイはこの様な居ぬき店舗の再生を手がけてきた経緯があります。少し工夫をしてアイデアを凝らして収益店に生まれ変えさせることが出来れば損益分岐点も低く経営は楽です。本来なら出店できない好物件に出店できる可能性もあるので夢に踊らされず、冷静に居ぬき物件を精査したいものです。しかし余りにも家賃が高すぎたり、設計が悪すぎて改善し切れない非効率な居ぬき店舗は絶対に避けるべきです。『安物買いの銭失い』にならない様に要注意です。
その他の辛旨トーク
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