先日、堺屋太一(本名 池口小太郎)さんが逝去された。 茶髪の派手な弁護士だった橋下徹氏を見込み、新たな日本のリーダー候補として政界に引っ張り出したのも堺屋太一氏だった。その後、橋下氏率いる日本維新の会があろうことかデマゴーク 石原慎太郎と組むなどのミスジャッジを重ね、日本の政治改革の旗手としての期待が一気にしぼんでしまった。同時に日本維新の会への堺屋太一氏の影響力が殆ど見えなくなって来たので、病に伏せられているのか? 日本の将来に嫌気がさしてしまったのかと心配していた矢先であった。 さて堺屋太一さんとの邂逅は、今から30年前の僕がアメリカに移住する頃であった。僕が主催する大阪を元気にしようとするコミュニテイカレッジのキーノートスピーカーをお願いし様々な薫陶を頂いていた。 さて堺屋さんには東京、大阪と二つの顔があった。画家の奥様史子さまが住まわれる東京の瀟洒な邸宅。そして建築家 安藤忠雄氏が設計したガラス張りの斬新な大阪の邸宅。東京では元、通産官僚、政治家としての側面。大阪では商都大阪としてのアイデアと革命家としての側面。 また万国博覧会には旧大阪万博以来、特段の思い入れを持っておられた。上海万博でも愛知万博でも重要な役目を果たされていた。1000メートルの短水路プール計画や明の陶塔を万博会場に建てる等のアイデアも堺屋さんのものだった。世界の主要な投資家が国債の不節操なバラまきと行政改革が先延ばしになって居る上に、人口減少対策も付け焼刃である今の日本の未来を見限り、2年ほど前から日本売りに舵を切ってしまった危機的状況にある日本。その上忖度政治と統計偽装がはびこる日本の現状をどの様に考えられていたか? 大阪万博が決まった今、大阪をどの様に変貌させたかったのか? もう一度、堺屋太一さんのご高説をお伺いしたかったのに残念でならない。
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