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辛旨トーク

コロナ禍で進む飲食業、宿泊業、サービス業の淘汰

コロナ禍で外出制限、時短営業(関係官庁の指導を無視する不心得者も散見されるが)、渡航制限と人々の行動が大きく制約を受ける中,我々飲食業の受けるダメージは深刻である。インバウンドに依存してきた他力本願の飲食業は特に深刻であろう。Uberに代表されるデリバリー代行業は成長業種で年率50%以上の成長を遂げ3~5年後には今の市場規模1000億円の10倍 1兆円の市場になると予測されている。問題はその手数料35%が高額なことである。つまりイートインのお客様相手のスタッフや空間を持たないデリバリー専門キッチンを持つ飲食業は潤うが、一般的なレストランがコロナ禍によるイートインの不足分を補うためにデリバリーに依存すると目先の売上は改善されるが長期的に見て成り立たない。クワンチャイでもUberやその他のデリバリー代行業者に依存している部分があるが長期的視野に立ってイートイン型店舗とデリバリー型店舗に今後は色分けしていく必要があると考えている。この状態はインターネットやファストファッションの普及の進展によって大手百貨店の売上が激減しているのと似ている。都心に多く出店していたインバウンドを当て込んだドラッグストアも撤退の嵐である。楽天やゾゾタウンの販売手数料が35%前後と高額にも拘わらず売り上げが増加しているのもデリバリー代行業と同じである。市場のニーズがコロナ禍の前から無店舗販売やリモート勤務に変わりつつあったのがコロナ禍で早まっただけである。日本の観光業の新規投資は殆どがインバウンド頼りであった点からしてインバウンド対応の飲食店や小売店と同様以上に深刻である。不動産や建築という設備投資が莫大な宿泊業の多くがインバウンド増加を期待して金融機関からの借金していたのだから、悲惨である。マイクロツーリズムとかに期待しても観光業の未来は五里霧中である。この深刻な事態を政府がGO TO トラベルをコロナ禍でもごり押ししようとしているのは無謀な投資による事態が深刻だからに他ならない。しかし長期的視点に立てば、インバウンド景気に便乗して過剰投資した宿泊業者はGO TOのカンフル剤を打っても再起不能であろう。その様な視点に立てば、AirB&Bが想定以上の評価でアメリカで上場出来たのは世界各国の、無謀な投資によるソフト不足の瀕死の宿泊業がネット予約に一層依存するだろうと投資家たちが判断したからに他ならない。ここにもインターネット事業依存が鮮明になってきている。一方、物理的な視点からは、東南アジアからの航空便での観光で成り立っていたグアムではコロナ罹患者が増加している上に観光客の受け入れを行えず経済が壊滅状態で沖縄からの基地移転とかに依存し完全な米軍依存の状況になって居るはずだ。つまりグアム等の観光地はリゾート島から米軍の要塞島に変貌せざるを得ないだろう。             PS 長谷川 茂でツイッター始めました。フォローお願いします。

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