友人に良く聞かれます。　『長谷川　美味しい料理店を見つける秘訣は？』　と。　僕の世界中でのレストラン遍歴からして言えること。　それは新鮮で良質な素材を使っている店で調理人が調理技法を極端に主張していないレストランだと思います。　料理の美味しさは、いい素材をどう生かしているか　これに尽きると思います。　ですから先ずそれなりに流行っている店を選ぶこと。　いくら調理技術があっても素材が古かったら美味しいはずがありません。　次に調理人が謙虚な事。何故なら下手な調理人に限って調理をこねくり回して行い、いい素材であってもその良さを殺して染むからです。　タイ料理でも全く同じです。　いい素材を使っていても、タイハーブや調味料を使いすぎて、黒毛和牛かUSビーフかすら見分けがつかないなんて論外です。　言い換えれば野菜、肉の持つ底力をどれ位、引き出せるかこそ調理人の腕だともいえます。　和食でも中華でもフレンチでもイタリアンでもスペイン料理でもこの原則は全く同じです。　ですからタイ料理のハーブと調味料の強いインパクトこそが基本という考えは間違っていると思います。　タイハーブもタイ調味料もあくまで脇役
日本の素晴らしい食材を引き立たせる事が出来て初めて、日本の本物のタイ料理と言えると思います。