全ての料理に言えると思いますが、調理工程を丁寧に守る事だと考えます。　たとえば野菜は全て沸点が違いますから同等の仕上がり状況を目指すならば沸点が高い野菜は時間をかけて、沸点が低い野菜は時間をかけない事が基本です。　タイ料理の定番であるグリーンカレー、タイカレーに丸みを出す為にココナッツミルクは必須ですが、カレールーとココナッツミルクを同時に入れても沸点が高いココナッツミルクの旨味が出てきません。　手間がかかってもココナッツミルクをソテーして焦がしバターの様に旨味を先に引き出してからカレールー（本来は唐辛子やハーブを使い最初からルーを作りたいものですが、今の日本では全てのハーブを入手するのは困難です）を入れる必要があります。　パッタイで使うライス麺も調理する直前にお湯で戻さないと、手抜きで事前に戻して放置しておくと切れやすくなってしまいます。　ですから皆さんが食べられるパッタイが切れ切れになっていたら　手抜きか未熟な料理人が作った料理なんです。　そうなんです。　愛情を持って丁寧に手間をかけて作ると美味しい料理が出来ますが、手間を惜しんで手抜き料理を作ると本当に美味しい料理は出来ません。　出汁を取らないで化学調味料を使えば手間がかからないしロスも生まれませんが　一見美味しい料理が出来ても、本当に美味しい料理は出来ないのです。　見えないところで努力しているレストランや料理人を温かく見守りたいものですね。　恵比庵（エピアン）