以前、BRUTASで”予約の取れないレストラン”という別冊が年1回発行されていました。　その特集に取り上げられている店をたまに日本に帰って来た時の楽しみとして事前にアメリカから予約しておいて訪問する事にしていました。僕が関与していたレストランでは東京・赤坂で斎藤元志郎君と組んで経営していた洋食屋・旬香亭も1か月前くらいから予約が詰まってしまう”予約の取れないレストラン”の一つでした。また今経営しているタイ料理クワンチャイ1号店のクワンチャイ岡本店も週末は1か月前には予約が詰まってしまう”予約の取れないレストラン”でした。　この予約の取れないレストランの特徴は　①席数40席以下の小型店　②オーナーシェフ経営　③群を抜く美味しさ　④値ごろ感、お得感　⑤質の高いサービス　でした。　所謂成功しているチェーン店ではこの5つの要素をシステム化して競争力を高めている訳ですが、所詮システム化だけではオーナー経営の気持ちの入ったレストラン運営とは異なって来ます。　その上、便利さ故にお客様の顔の見えないインターネットに依存した広告宣伝を始めると値引きやキャンペーンとやらに依存してしまい、創業当初に心がけていた、心のこもった上質のレストランからドンドンかけ離れて行ってしまいます。　やはり、”予約の取れないレストラン”だったクワンチャイの原点を振り返り、原点に回帰して行きたいと考える今日この頃です。