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辛旨トーク

開店5分前 閉店5分後の原則

僕がクワンチャイの各店のヘルプに入る時は、開店準備中であっても、もしも外で待たれていれば少なくても開店5分前にはお客様に入店いただいています。また閉店5分後に来店されるお客様にもコックさんの調理態勢がある限り入店して頂いています。この原則はマニュアル文化でありながらサービス業について厳しい競争と契約社会の中で生まれたアメリカの繁盛店の基本原則でもあります。早出で開店準備をした上にランチの時間帯に大繁盛で少しでも早く休憩を取りたい時や夜、疲れ切って早く閉店したい時に閉店後に飛び込みで来られるお客様を拒否したい誘惑にかられても体に鞭打って受け入れる様に努めています。クワンチャイが今まで成長できた秘訣は、この開店5分前と閉店5分後のお客様の受け入れの気持ちを維持して来た事だと自負しています。わざわざ来店して下さる、お客様に寄り添う気持ちの積み重ねこそが店の信用の原点だと考えているからです。 何故5分に拘るかって? 腕時計の時間の狂いは精々前後5分だからです。ですから開店5分前に来られるお客でも閉店5分後に来られるお客様でもワガママを言われている訳ではなく、逆にクワンチャイのパンフレットやホームページを見てご来店いただいている真面目なお客様が多い様に感じています。店、自分の都合ではなく、お客様目線で常にいる事がサービス業を営む我々の基本です。もちろん食事のラストオーダーが終了しても簡単なデザートやドリンクは閉店まで喜んで提供しています。クワンチャイは今、社員にフランチャイズ権を割安で与えて独立する事を奨励しています。この独立を奨励する社員は先ずこの開店5分前、閉店5分後の原則を守ることを絶対条件として考えています。先日、クワンチャイ淀屋橋店の近くの昨年秋ごろ、繁盛していたもつ鍋屋さんの前を通りかかったら、看板が代わっていました。そういえば、その、もつ鍋屋さんの閉店時間の2分後に、店を訪れた時、笑いながらもう御仕舞ですヨと言われムカッと来たなあと思い出しました。きっと、そのもつ鍋屋さんの薄っぺらいサービス業にあるまじき驕りの姿勢に、お客様も気が付いて客足が徐々に遠のいたのでしょう。サービス業の神様がきっとキツイお灸をすえたのでしょう。僕達も心しなければなりません。

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