大阪維新の会の結党テーマであった大阪都構想が住民投票によって再度否認された。行政改革の起爆剤として推し進めた大阪都構想ではあったが、既得権益の権化である自民党市議団や共産党市議団と既成マスコミのデイスインフォメーション戦略にまんまとはめられてしまった。コロナ対策でも人気が高くて絶対勝つと自信を持っていただけに、松井大阪市長や吉村大阪府知事の記者会見では気の毒なくらい元気がなかった。この大阪都構想が否認された事は今後の維新の会の存続にも拘わる重大事態であろう。何故に否認されたかについて私見を述べよう。①コロナ禍が続く中で市民投票を行うには時期が余りにも早すぎた。あと2年半の大阪市長の任期があったのだから、じっくり市民に説明を尽くしてコロナワクチン投与が始まってからに投票をするべきだった。事情があったにせよ何故11月1日に投票日を決めたのかが不可解である。②大阪市長と大阪府知事が上手く役割を演じ市営地下鉄の民営化等の実績を上げている現状において対決関係にない市と府の関係下においてわざわざ市を無くす必要性を感じない。③大阪市職員にとって区への転出や大幅人事異動が起こる訳で、彼らを納得させ都構想の応援体制を先ず構築してから住民投票をすべきだったのに肝心要の足元固めをしていなかった。等があげられよう。 さて今後の大阪維新の会は1丁目1番地であった大阪都構想が否認された事で大きなダメージを受けたのだが逆に考えれば,既に大阪都構想を実施しなくても府市一体化で行政改革を進めてきた訳で、一層の行政改革を進めるべきである。そしてもっと大きなテーマであるIRと大阪万博成功、それと日本を俯瞰した道州制推進に邁進すべきであろう。ぼんやりしていたら アナキーの山本太郎あたりに大阪をかき回される。何卒ご用心。