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辛旨トーク

石原慎太郎氏の死を悼む

元、東京都都知事で環境大臣だった石原慎太郎氏が2月1日に永眠された。僕は10数年前に慎太郎氏とテニスでお手合わせし、勝たせて頂いた。若造の僕に敗れたのが余程悔しかったのか、『肘が痛かった、膝が痛かった』と負け惜しみを言われたのを覚えている。負けず嫌いの性格そのものだった。テニスの後は海の好きな慎太郎氏と海洋開発の話でも盛り上がったものだ。慎太郎氏の青嵐会は東大講堂で自死した三島由紀夫の盾の会と比較されるが政治的な意味合いを持つ青嵐会と純粋に思想的な意味合いを持つ盾の会とは全く異質である。思想的に左翼だった僕は右翼の盾の会とは対極だったが慎太郎氏の活動よりも三島由紀夫の行動に何故かシンパシーを感じたものだ。僕の従弟も加盟していた青嵐会(田中角栄の中国共産党が率いる中国との日中国交正常化締結に反対し正当な中国の継承者は国民党が移った台湾だとし親台湾を主張するグループで今となっては、その考えが正しかったと痛感する)のリーダーだった慎太郎氏は自民党若手を糾合する威勢のいい旗手だったが、結構繊細でロマンチストな小説家としての別の顔も持ちあわされていたのだろうと、その時感じた次第だ。尖閣諸島国有化の急先鋒だった慎太郎氏。軍拡と国土略取を進める梟雄 習近平に対して正面から物申す姿はカッコ良かったが、もう少し深慮遠謀を働かせて動いてもらいたかった。つまり元環境大臣の知見を活かして環境保護の名目かなんかで尖閣諸島に秘密裏に環境保護団体を常駐させる等の搦め手で国有化を行っていたら、国有化後にも拘わらず尖閣諸島に立ち入る事すら出来ない惨状に陥っていなかったと悔やまれる。いずれにしても実行力と発信力がピカイチだった慎太郎氏。コロナ対応やドーピングと国家侵略のロシア、ジェノサイトと暴走する中国への対応で右往左往する上に、発信力すら欠如している今の政権幹部に『馬鹿野郎!』と天国から怒鳴りつけてもらいたいものだ。合掌

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