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辛旨トーク

食材廃棄をしないこともSDGs

環境保護と地球存続の危機の観点からSDGs(持続可能な開発目標)が叫ばれていたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴う燃料高騰や食料危機で最近はとんと聞かれなくなった。しかしSDGsの考えは僕たちの日常生活の中で常に心掛けるべき大切な考えだと思う。僕達、飲食業も心がけ次第で食品ロスを抑える事が出来る。過剰発注して野菜を腐らせてしまったり、肉類を不完全な状態で冷凍保存して劣化させてしまったりと、飲食業はロス産業ともいえる。このロスを如何に抑えるかが収益性の原点となる。さて、僕達タイ料理店では劣化の早い野菜を多用している。例えばパクチー。好き嫌いが分かれる香菜と呼ばれる独特の野菜だが、劣化が激しく鮮度維持に一苦労だ。最近でこそ、お客様の来店予測が出来る様になったが、コロナ禍では野菜、特にパクチーの保存は大変だった。そこで僕はヨーロッパ在住の時に、ジェノベーゼのジェラートを食べた時を思い出して、パクチーのジェラートを作ってみた。鮮度の良い間に急速冷凍してから粉砕して牛乳とXXXと砂糖とXXXを混ぜて製造。これが中々、独特の味と香りで癖になる味だ。パクチーが劣化する前にジェラートの仮面を被ってもらって保存食に変身というわけだ。小さいことかもしれないがロスを無くし、良さを残してSDGsの完結だ。

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