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辛旨トーク

レストランの新陳代謝

最近、とある焼き鶏屋さんに入った。

席数40席位の中規模なレストランだ。食べログでの評価も高い。
メニューブックも店内設備も食器も徹底してコーデイネイトされ
ほぼ完璧である。昼の客単価が1500円、夜が4000円位だろうか。
開店費用は優に5000万円を超えているだろう。

某、有名フードコーデイネーターが1年前の開店時に拘った模様。
しかし、僕はこのレストランの5年後の状況が想像出来ない。
スタート時点で完璧に近いレストランは成長出来るのか?
客単価20000円以上の高級レストランでも無いのに北大路廬山人
の真似をして器に凝ってどうしようとしているのか?

マクドナルドでもコンビニのコーヒーやスナック攻勢にさらされ
前年比、売上減が続いている、時代の寵児だったサイゼリヤも
騒がれ無くなっている、激動の不透明な時代である。

僕は、レストランとはお客様と店の心と心のキャッチボールで
成り立って居ると考えている。 だから新陳代謝の余地のない
レストランは時代に取り残されて衰退していくと考えている。

焼き鶏屋さんとして珍しくミシェラン星を獲得した、福島の
『あやむ屋』のオーナーは今でも煙にメガネを曇らせて鶏を
焼いている。串カツの『あーぼん』もオーナーが今でも汗をかき
串を揚げている。これが成功しているレストランの原形だろう。

僕が経営しているタイ料理『クワンチャイ』も開業以来何らかの
微修正と数年毎の大きな新陳代謝を図っている。何もしなければ
激動し進化し続ける時代に取り残されるだけだ。退化し滅亡する
だけだ。『クワンチャイ』も少しだけ時代の先を読み進化し続け
たいと決意している。 来春に向け大幅な脱皮を目指している。

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