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辛旨トーク

料理の5面体

僕が懇意にして頂いていた文化人でありながら料理にも造詣が深く、今や日本を代表するブテイックワイナリー”ヴィラデスト”のオーナー 玉村豊男 さんが 著された書籍に”料理の4面体”という本があります。僕は それに一つ加えて”料理の5面体”と評したいと思います。1素材 2調理技術 3時間軸 4盛り付け そして 5風土(国際性) という要素が料理には含まれていると考えています。この5つの要素をどの様に組み合わせするかによって料理の特徴が決まるわけです。1の素材がいくら良くても2の調理技術が伴わなかったり、3の冷めて不味くなった料理も問題外です 4の盛り付けが粗雑だったりしては料理は商品になりません。 また5の風土も基本です。例えばベジタリアンのお客様にマッチングしない料理はただの粗大ごみになります。3の時間軸を考えて作る料理が 今 流行りの中食 であるデリバリーだったり 僕が提供している高級弁当です。この5つの要素を余り深く考えないでフュージョン料理として提供しているレストランを多く見かけますが、これは絵画の基本が出来ていないのに抽象画を描いているインチキ絵描きと同じです。また たちが悪いのが お金を払ってもっともらしい広告宣伝をして お客様を欺いているレストランが多いことです、本当に良いレストランであれば口コミで広がります。 レストランの知名度をあげる為の補助装置としての広告宣伝は良いことだと考えますが過度な販促活動は百害あって一益無しです。料理の5面体という基本を崩す事になるからです。

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