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辛旨トーク

POS依存症で大丈夫?

クワンチャイでは店舗規模がファミレスほど大きくないので本来POSを使わなくてもオーダーの確認やサービスは大丈夫なのですが、タイ人コックと日本人によるサービスとの混成部隊で店舗運営をしている事からPOSを日本語とタイ語の翻訳中継器として利用しています。つまり、お客様のご注文を日本語で受けて、厨房ではタイ語のアルファベット表記が出る様にシステムを組んであるので、日本語が喋れないタイ人コックとタイ語が喋れない日本人スタッフでも注文ミスが起こらない様になっています。せいぜい50人位の客席のクワンチャイですから、お客様のご注文やサーブやそのスピードは担当スタッフが把握できるのでわざわざPOS端末でご注文を入力しなくても複写の注文票さえあれば柔軟に対応できるからです。もともとPOSの前身であるレジスターは不正防止の為にアメリカのNCRで開発・量産されたもので、売り上げ歩合制度をとっているショッピングセンターやモールでは必要不可欠ですが小型の個人店舗では不要です。クワンチャイでもサービススタッフがPOSシステムに振り回されたりPOSに依存しすぎて思考停止に陥ってしまい、本来のお客様へのスピーデイで的確なお飲み物や料理の提供に手間暇が余分にかかってしまうことすらあります。所詮機械は機械にすぎません。ちょうど電卓に依存しすぎると簡単な演算ですら電卓が無いと出来なくなってしまうのと同じです。困った事に、最近は居酒屋やファストフードの紋切り型の貧困なサービスしか経験した事の無い若者が多く、お客様との密度の高い接客が判らない事があります。一番大切なことはお客様の個々の嗜好や望みを汲み入れてベストのお料理と飲み物のサーブをして感動して喜んでお帰りいただくことで、POS端末に入力するのを手間取ったり、レシートに正確に消込をすることばかりに気を取られていたら本末転倒です。僕たちに一番大切な事は厨房との連携を密にしてお客様に的確にサーブする事で、的確にレシートに消込を記入する事ではありません。POS端末に入力する事ばかり考えてコンサルテイングセールスが出来ない、おススメする料理すら提案できない様ではPOSの奴隷になり下がった単なる注文取りにしかすぎません。もっとも記憶力や集中力が劣る人はPOSレジを有効利用する必要があるかもしれませんが、この様な人は臨機応変な顧客対応が出来る筈もなく接客業に不向きです。

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